新型コロナウイルス感染症対策など |
投稿:院長 |
新型コロナウイルス感染症専門家会議では、今後急速な感染者増加が北海道以外でも起こりうると危機感をつのらせました。私も大切な命が日々失われる脅威を感じるとともに、大相撲やセンバツ甲子園などの各種大型イベントが無観客開催されることで日本の文化そして経済の失速にならないか心配しております。宮城県においても感染された方がおられ、本疾患への知識は不可欠となっております。 今回は新型コロナウイルス感染および対応の基本的事項についてお伝えいたします。最新情報につきましてはテレビや新聞など各種報道をご参考いただき、その情報をご家族ご近所様がたで共有され、皆で本疾患撲滅に向かい合えますことを願っております。 ★新型コロナウイルスとは? コウモリ、ラクダなど、主に動物に感染するウイルスですが、時に人に感染します。 ★その感染源は? 2019年12月末に中国の武漢市の生鮮市場に行っていた人たちが原因不明の肺炎発症したのが大規模感染の発端ですが、具体的な感染源はいまだ不明です。 ★新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)り患後の症状は? 主な症状は発熱、せき、頭痛、倦怠感であり風邪に似ていますが、症状が長引く傾向があります。症状が出ないか軽微な方もいます。肺炎と診断された方では、呼吸困難が出現します。特に高齢、糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある方は重症化する傾向があります。潜伏期間は2〜12.5日です。 ★いわゆる「感染者との濃厚接触」とは? COVID-19が疑われる発症者と同居している。 COVID-19が疑われる発症者と閉鎖空間に一緒にいた。 COVID-19が疑われる発症者の咳・くしゃみのしぶき、鼻水などの体液に直接触れた。 ★主な感染経路は? 飛沫感染(感染者の咳・くしゃみ・つば・鼻水など飛沫の中に含まれているウイルスを吸い込むことで感染が成立) 接触感染(ウイルスが付着した手指で鼻や口や目に触れることで粘膜などを通じて感染が成立。社会的にはドアノブやスイッチ、手すりが危険) ★気になる症状があるときに気を付けることは? 発熱・咳などの症状がある場合、出来る限り外出は控える。 毎日二回(朝、夕)体温を測り、37.5度以上になったり激しい咳が出たり、息苦しいなどの症状が出たら最寄りの保健所に連絡してください。 症状のある家族とは部屋を分けましょう。症状のある家族の部屋は、窓のある歓喜のできる部屋にして下さい。 ★感染伝播予防の徹底 咳エチケット、効果的な手洗いと手指消毒、環境消毒と換気を励行し、できるだけ感染のリスクを下げましょう。 ★感染した家族を看病する際の注意 可能であれば看病する人は一人に限定することで感染のリスクを下げれる。看病のたびに手袋やマスクを着用し、使用後はビンキル袋に入れて捨てる。手洗いを十分に行う。看病する人も毎日二回は体温測定し、感染の有無をチェックする。 ★手洗い時の注意 こまめに、流水と石鹸で洗い、ペーパータオルやティッシュで水をふき取り、しっかり乾燥させる。家族でタオルを共有するのは避けましょう。消毒用アルコールの併用も有効です。 ★食事の時、気を付けることは? 感染の可能性のある人との食器の共用は避ける。使用後の食器は消毒液に5分以上浸したあと、通常の洗浄を行えば、その後に他に人に使用しても大丈夫。 ★衣類、寝具は? 共用は避ける。衣類・布団や枕カバーは下痢、嘔吐などの体液が付いている可能性がある場合は80度・10分以上の熱湯消毒をしてから、通常の洗濯を行う。色落ちが気にならない物ならば薄めた次亜塩素酸ナトリウムも有効です。 ★感染の可能性がある人がいる家でのトイレに関する注意 ふたがあるトイレではウイルスが飛散しないようにふたを閉めて水を流す。トイレ内はよく換気してください。便器、便座、ドアノブなどは消毒液を浸したティッシュや雑巾で拭きます。 ★部屋の換気は? 1〜2時間に一度、5〜10分程度窓を大きく開け、換気してください。 ★ゴミを捨てる際の注意 あらかじめゴミ袋にビニル袋をかけ、そこにゴミを捨てることで捨てた物に手が触れないようにしてください。 ★部屋の消毒は 手が良く振れるテーブルやドアノブなどは1日一回以上、消毒用アルコールで消毒します。 【参考文献】 新型コロナウイルス感染症市民向け感染予防ハンドブック[第1.1版] p1-19、作成:東北医科薬科大学医学部感染症学教室
今月5日あたり、本記事の続編として 「アルコール消毒剤が無い!どうすべきか?」など 現状に即した記事をお伝えさせていただきます。 よろしくお願いいたします。 |
2020年3月3日(火) |
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